失われた世界を探して

ロストジェネレーションのしみじみ生活

芸術

現地の料理の数々に圧倒されつつ、何にこだわりを持つかで人間が生み出す文化って全然違って来るよなぁと思いながら、ドイツ製のカンペンケースを手にして大満足したこと

2023/11/04 二十数年前の若いころに勤めていた会社に、クモンさんという日本に帰化した台湾人の女性の方がいた。 大不況の中、採用大幅減の中で入って来た数少ない若手(­=徹底的にブラックにこき使われる消耗品)の僕の事を何かと気遣ってくれて、やれ昼ご…

天平時代より昔に作られた古い寺で台風の破片の生ぬるい風に吹かれながら、不条理に対する人間の思索を思い返し、やっぱりなぁんにも成長していない自分を軽く笑ったこと

2023/09/10 台風の季節到来で、先月からやたらめったら台風が現れて日本や大陸の沿海部にやって来て、大きな爪痕を残して行くが、僕がいるこの異国の山奥は、あまりに内陸過ぎて、途中にそびえる膨大な数の山々を台風は越えることが出来ず、結局、そのままの…

芝居のチラシを見て、演劇と演技を考え、バイオリンと旧車の曲線美を思い出し、芸術の秋を感じたこと

古いアルバムの積み重なった隙間から芝居のチラシが出て来た。休日に部屋で衣替えをしているうち、アレ、これ懐かしい本だぞ、なんて読み出して、衣替えは遅々として進まず、ついでにCDラックはもう邪魔だから捨ててしまおうか、なんてあれこれ引っ張り出し…

「何かいいなぁ」と芸術の必要性と人類の滅亡について考えたこと

小学校5年生の時に現場学習でバスに乗って奈良に行き、薬師寺の本堂と東塔の美しい姿に息をのみ、土産物屋で見た赤膚焼(あかはだやき)の器(うつわ)の暖かい手触りとキッチュな奈良絵に感動した。なんて、どんだけジジ臭い子供だったんだと言われそうだけ…

「走れ、絶望に追いつかれない速さで」と「二十歳の原点」とジェームス・ブラントに感動しつつ、ビールを飲んでムニャムニャ言って眠ること

なんだか90年代生まれの人たちというのはずっと年下なのだが、ひょっとすると大きく世の中を変えるのかも、と思うことが多い。音楽もそう。スポーツもそう。これまでの感性からスパっと飛び抜けた成果や作品が多く、いったい誰なんだって調べてみると、たい…

日常って失って初めて大切さに気づくという当たり前を改めて感じながら、それでも向こう側に光があると死体のように眠りながら確信すること

パンデミックは第6波という。 ちょうど2年前、中国大陸では新しいウィルスのせいで大変なことになっていて、工場が動かない、さあ大変だ、日本で慌ててラインを作ってバックアップ生産しなきゃ、ん?中国でしか調達できない部品はどうするんだ?なんて大騒…

クラシックカメラにフィルムを装填し、空っぽの世界に静かな戦いを挑むこと

ロスジェネの一人として腐らずに諦めずに、日々の生活はしみじみと楽しむことにしているが、その中でスローライフというのは重要なキーワード。立ち止まってゆっくりとプロセスを味わう、が静かな僕たちの戦いだ。 そんなスローライフの一つとして、クラシッ…

女心はくすぐられなかったようなので、自分が頑張ってオシャレな小物を揃えて家族の健康を祈ったこと

家を建てた時に高品質低コスト・「住む」を目的に機能と動線を最優先、という具合に僕は話を進め、毎回、工務店との打ち合わせの都度、PCを持ち込み、事前に自分でエクセルで引いたレイアウト図や希望する仕様や材質を提示し、あわせてやはりこれも事前にネ…

ブタメン焼そばの豚の顔に挨拶することと焼き物の美しさを味わうことは同じ芸術の鑑賞であるということ

家人がやたら食べ物を買い溜めしたがるので、台所に買い物袋が並べてあって、そこからカップ麺やその他のレトルトの包装が見え隠れしている。毎朝、僕はそこでコーヒーを入れて立ち飲みしてから会社に行くのだが、見え隠れしているインスタント食品の一つに…

芸術を味わうということ

「芸術」というと何だか高尚なイメージで、芸術を鑑賞しに行った、なんて口にしてしまうと、ちょっと意識高い系の連中と一括りにされそうで、凡人としてはついつい怖気づいてしまうのだが、美術館へ行って作品を見たり、お気に入りの作家の個展へ出かけるこ…

写真を撮るということ

実家に帰った時に父親の部屋を片付けていて、古いフィルムカメラを見つけた。アイレス35Ⅲsという1958年製のもので、アイレス写真機製作所という、もうとっくの前に倒産して無くなっている会社の製品だ。父親は僕たち家族を、全部このフィルムカメラを使って…

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