読書
子供のころの夏休みの楽しみの一つが、「○○文庫の100冊」といった類の各出版社から夏に出される小冊子を書店からもらって来ることだった。カラフルでおしゃれなイラストがいっぱいのその冊子を何度も眺め、自分のまだ読んだことのない本の紹介文を読みながら…
酷暑が続いている。涼を求めて風鈴寺へ行った。石段を上った先にたくさんの風鈴が吊るされ、チリンチリンと気持ちのいい音が真っ青な夏空に響いていた。 あぁ夏だなぁと、空の青を見上げた。 風鈴の音を聞いて涼しさを感じるのは日本人だけらしい。まぁ蚊取…
せっかく梅雨が早く明けたのに、土日になると雨とか曇り空で、あぁ休日くらい突き抜けるような青空が見たいなぁ、なんて車で走り出した。途中のSAで天気予報を調べてみると、日本中が雨か曇りなのに、日本海側の若狭湾あたりだけがぽっかり晴れマークがつい…
歴史好きのご多分に漏れず司馬遼太郎が大好きだった。学生時代に本当に読み尽くして、エッセイも評論も随筆も全部読んで、文字になっているもので読んでないものはないくらい読んだ。それくらい好きだった。 作品の中でも、みんなに人気があるのはどうやら「…
書店の一角には必ず「週刊〇〇」という雑誌が平置きにされているコーナーがあって、懐かしのF1マシンなんかが付録でついていて(そういうのはもはや書籍というより、BOXのおもちゃだが)、要するに我々の衝動買いを誘うコーナーのようなものなのだが、先日、…
海外へ赴任するとき、行き先があんまりにも僻地で、事前情報ではネットもちゃんと繋がらないし、言葉も通じないし、テレビで日本語の番組も映らないし、ということだったので、仕事以外の時間は気がおかしくなるのでは?と不安な点もあり、日本から送る荷物…
ストーリーの中身そのものというより、文体の美しさとか躍動感でどんどん読み手をその世界観へ引き込んで行く、そんな小説がある。 昭和文学でいうところの谷崎潤一郎であれば「母を恋ふる記」という作品なんて、ようするに自分が見た夢の話をタラタラ書いた…
子供のころから乱読するタイプで、SFも結構読んだ。もちろんジュール・ベルヌの作品群は小学生だった僕の経典だ。生まれて初めて自分のお小遣いで買ったハードカバーの書籍が「二年間の休暇」だったし、これがあんまりお気に入りの物語だったので、何回も読…
いろんな作家に影響を受け、いわゆるハマって来たけど、学生時代に大好きだったのはミラン・クンデラとドストエフスキーだった。ドストエフスキーは卒論のテーマにした。ミラン・クンデラは卒業してからも繰り返し読み、まだ読んでいるから、よっぽど好きな…